疾患との上手な付き合い方|精神科でココロの乱れを治療

女性

手洗いが止められない病気

感染症の恐怖とともに増加

車いす

わが国では、精神科を受診する人の約5パーセント程度が強迫性障害の患者であるとされています。もっとも、自分がその病気だと自覚していないために、精神科に相談するということに思いが至っていないだけの人も相当数いると思われます。というのも、この強迫性障害という病気は、単に「潔癖症だ」とか「忘れっぽい」という表現で片づけられてしまうことも多いためです。強迫性障害の症状で特徴的なのは、自分の手が汚れているのではないかと気になってたまらず、何度も何度も手を洗い続けるというものです。強迫性障害で精神科を訪れる人の多くは、まじめで完全主義であることが多いとされています。現代は新型インフルエンザやノロウィルスなど、感染症の心配の絶えない時代です。そのような感染症から身を守るべく、菌を排除することに対して常に強い関心を向け続けた結果、神経伝達物質であるセロトニンのバランスが崩れて強迫性障害が起こるのではないかといわれています。このような時代背景と相まって、強迫性障害を患い精神科を訪れる人が跡を絶たないのです。

治療を受ければ快復可能

強迫性障害には、過剰な手洗いのほかにも代表的な症状があります。手を洗い続ける症状は洗浄強迫といいますが、もうひとつは確認強迫というものです。外出の際、ドアに鍵をかけたか気になる人は多いと思います。しかし数回ノブを回して確認するくらいであれば、精神科に行くほどのことはありません。ところが確認強迫の人は数十回でも確かめなければ気が済まないのです。同じ理由で家中の戸締まりを毎晩何度もチェックしなければ寝ることもできない人もいます。ほかにも、他人から見れば異常と見えるほど洗濯や掃除にこだわる場合もあります。毎日掃除はしているのに、床にちょっと物を落としたりすると、その落ちた物が汚れたのではと気になって何度も拭かないと我慢できないというような例です。このようなことを毎日繰り返すのは、患者自身にとっても家族にとっても気の休まらないことです。強迫性障害は精神科で治療を受ければ治せる病気です。こうした症状で悩んでいる人は、一度相談に出かけてみるとよいでしょう。